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自律神経のバランス 自律神経系のバランスが大事なのは馬達も同じ。特にストレスに敏感な動物に とっては、その調節がうまく行っている事が健康を維持する鍵となります。 精神的ストレス反応の経路には、 ● 内分泌系 ● 自律神経系 ● 免疫系 の三つが存在し、その三つの経路をコントロールしているのが大脳にある視床下部です。 そのうちの自律神経系は、交感神経と副交感神経からなり、 この自律神経系は自己の意識的ではコントロールできない領域であり、 いわば無意識下に自動的にコントロールされている神経系です。 しかしこの自律神経系は、自己の意識的、また理性的な感情の影響を受けていないだけで、 原始的感情(本能的感情)の影響は受けているため、この本能的感情をより強く持つ動物達にとっては非常に重要な 神経系になります。 リラックスした精神状態は副交感神経に、 恐怖や不安、怒りなどの緊張し興奮した感情は交感神経に 影響を与えます。 この交感神経の長期にわたる持続的影響は、交感神経と副交感神経のバランスを崩し、 身体の働きの調節機能(ホメオスタシス)を崩し、 種々の病の原因となるのは動物も同じです。 この交感神経に影響を与える様々な感情をストレス学説の創設者であるハンス・セリエ博士「ストレス」と命名しま した。 この様々なストレスは、自律神経系だけでなく内分泌系や免疫系にも影響を与え、体の機能バランスを崩壊さ せることになります。 不安や恐怖などの感情が、脳内の交感神経と副交感神経の不調和を引き起こすと、 「内分泌系」のホルモンの分泌の過剰な放出を促し それが慢性的なストレスとなった場合、やがて心臓や胃腸あらゆる臓器に悪影響を与え始めます。 🔸ストレスにより起こり得る動物達の症状 ・全体の免疫力低下 ・下痢 ・便秘 ・痒み ・脱水 ・発熱 ・呼吸困難 ・外耳炎 ・膀胱炎 ・膵炎 ・肝炎 ・腎炎 ・心臓疾患 ・腫瘍 ・食欲減退 ・体重減少 ・副腎疲労 ・脱毛 ・癲癇 ・問題行動 ほとんどの内臓が、自律神経系の交感神経と副交感神経によって支配されています。 副交感系は内臓機能を促進させるように働き、 交感神経系は内臓機能を抑制し、脅威に対して闘争もしくは逃走するために心拍数や血圧、血糖値を上げる必要が あり、筋肉を中心とした器官に大量の血液を送り出し運動器系の機能を支えるように働きます。 例えば、不安や恐怖という心理的ストレスで下痢になる仕組みを簡単に説明すると、 まずその心理的ストレスで交感神経が活発なり、心拍数や血圧、血糖値を上げ消化器系の働きが制御されます。 しかしその後、体が恒常性(ホメオスタシス)を維持するために、副交感神経が作動し、上昇した脈拍や血圧、血糖 値を下げ、 活性化しすぎた体内の状況を抑制してリラックスした元の状態に戻す動きが発生します。 消化器系は、副交感神経によりが活性化されるため、腸のせんどう運動が活発となり(活発になり過ぎ)下痢にな るという仕組みです。 もちろん、ストレスにより免疫系へのダメージも起こり、腸内細菌のバランスが崩れだす事も同時に起こっています ので、下痢になりやすい腸内環境となってしまうのも原因です。 交感神経が活発になり過ぎてもよくないですが、 副交感神経も過度になるとその影響で様々な症状が発症しますので、 全てバランスが大事です。 🔸ストレス反応を誘発させた原因となるストレッサー(ストレス要因) 気温の変化や悪天候といった外的な影響だけでなく、 動物自身の身体的なストレスなどもあり、 例えば、体に合わない食事による栄養素不足のストレスや 自律神経失調による性ホルモンの過剰分泌、 また人の介入による薬品投与の心身のストレス 人間や他犬との関わりの中で発生する行動心理学的なストレス と様々ですので、先ずはストレッサー(ストレス要因)が何なのかを把握し、 そのストレッサーへの体のストレス反応を見極め、 単にストレスを回避するのではなく、ストレスに対応できる体を作り、ストレス耐性を強化してあげる事が重要で す。 これは、不安や恐怖という心理的ストレスだけの問題ではなく、 上記した様に栄養面や薬品への暴露なども影響を与えているため、 以下にあるような全体的な改善が必要だと私達は考えます。 🔸肉食動物の場合の全体的な改善 📍体が必要としてる良質な食事を与える 📍臓器の負担になる過剰な化学薬品を控える 📍腸内環境を整備にクレイデトックス 📍ストレスの刺激を受ける脳の補助に良質な脂肪分と動物性タンパク質の摂取 📍血糖値スパイク予防のため糖分摂取の中止 📍ストレスホルモンを分泌する副腎機能をサプリなどでサポート 📍消化機能を補助するため生の膵臓を与える 📍腸内環境のサポートにプロバイオティクス 📍行動心理療法をおこなう |
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