バイオメンター動物病院
バイオメンター動物病院

バイオメンター動物病院



問題行動と身体の異変の関係

狼犬のモナミは一般的にアグレッシブだと言われそうな行動を見せることが多いですが、狼犬にとっては単なる普通の会話です。 唸っていたとしても「噛み付くぞ!」と警告を出してる訳でもなく、攻撃の意思が実際にある訳でもなく、いう事を 聞かない訳でもな いです。

ただその場の状況で「不愉快」である正直な気持ちを、牙を出し唸る行動で表してるので、モナミは正に狼犬らしい 表現力を持ってい ると言えます。

しかし、こうして正直な気持ちを表現できるのは、表現する相手である人間を信頼しているからであり、人もモナミ の狼犬としての習 性や性格を理解しているので、お互いへの恐怖心や不信感を抱く事なく平和な会話が成立します。

「狼犬は凶暴!」という噂も多い様ですが、特に狼犬だからという訳ではなく、どんな犬種(動物)であっても、攻 撃的になる原因は 人とのミスコミュニケーションから始まっていると思います。

「人間の動物に対する恐怖心」が円滑なコミュニケーションの妨げとなり、人間が自己否定しないまま全てが動物に 非があるという誤 解から起こる事例が多いです。

🟡ホリスティック的なアプローチ

この視点で動物を視る場合に忘れてはいけないのは、身体的な問題が心理的に悪影響を及ぼしているケースが多いこ とです。

「動物には何が本当に必要なのか?」を全面的に理解してこそ問題を根本から解決することが可能になります。

オランダの診療所で最近多い相談が「身体的には問題ないと診断されたのでこの子の問題行動は心理的なものだが、 どのドッグビヘイ ビアリストに指導して貰っても改善しない」です。

動物との会話という点でも行き違いがまだまだ多いケースもありますが、以下の様な身体的な問題が心理的アンバラ ンスの原因を招 き、行動として現れるケースが非常に多いです。
  • 栄養不足
  • 栄養 失調
  • 化学 薬品乱用
  • ホル モン分泌異常(膵臓や副腎)
  • 疼痛
  • 臓器 疾患
  • 過労
  • 運動 不足 etc…
🔸 具体的な内容
  • 栄養 不足による情緒不 安定(苛立ち、怒り、不安、恐怖、凶暴)
  • 栄養 不足による食糞や 拾い食い
  • 栄養 失調による多動症 や攻撃行動
  • 過剰 薬品投与によるス トレス耐性低下 性
  • (膵 臓や副腎からの)ホルモン分泌異常によ る心理的な乱れ
  • 慢性 病による不安や恐 怖心の増加
  • 痛み による自己防衛で 凶暴性増加
  • スト レスに対応できず 臓器機能低下となる
  • 脳、 副腎、性機能など の低下よるストレス耐性低下
🔸更 に具体的 な臨床事例
  • 副腎 機能低下によるス トレスホルモン分泌異常を起こし行動問題として現れる
  • 性ホ ルモン分泌により 攻撃性が増したり不安症を発症する
  • 栄養 不足による拾い食 いへの間違った対応で凶暴性が増す
  • 栄養 不足で食べ物への 執着心から攻撃性が増加
  • 過剰 な糖分摂取で多動 性が増加
  • 脂肪 や脂溶性ビタミン 不足による脳機能低下が起こす行動問題
  • 関節 痛などの痛みによ り攻撃性増加 体に合わない生活習慣により過労し外部との接触を拒む
  • 理解 されない痛みや不 快感による攻撃性
本当に色々あるん です、身体的な問 題が行動として現れてるケースが!
🔸 単に行動問題 として処理する前 に自問して頂きたい事
  • 動物 に合ったケアを行 なっているか?
  • 必要 栄養素を与えてい るか?
  • 身体 的な異変に気が付 いているか?
  • 隠さ れた病気が存在し ないか?
  • 身体 的な負担を掛け過 ぎてないか?
  • 心と 体が繋がっている のは動物も同じである事を忘れてないか?
  • 動物 には動物の生きる 目的があることを理解しているか?
  • 彼ら の生殖本能を理解 しているか?
これらを正しい方 法でクリアしてこ そ「動物との会話が成り立っているのか?」という自問を持つ段階に行けるのではないかと思います。

動物と暮らす皆さんが「我が子と理解し合っている」と感じるられるのは、
  • 彼 ら が行動で助けを求 める声をキャッチできる
  • 必 要 とする正しいケアを行い
  • 必 要 とする正しい食事を与え
  • 安 全 である事を保証され
  • 健 康 であることが守られ
  • 誤 魔 化す事なくお互いを理解し合い
  • 生 物 の種類を超えた信頼関係の構築した 瞬間
だと思います。

彼 らの行動には必ず意味があります。単に問題行動として心理的に対処するのではなく、ホリスティック的にな視点を養い動物を全面か ら理解するが重要です。

犬達はただ単に餌で物事を覚えさせるだけの存在でもなく、猫達も押さえつけて事を成し遂げる相手でもないです。 またパワーも持つ 馬達も鞭打って従順さを強制する対象ではないです。

彼らはいつも人間に歩み寄ろうと頑張っています。しかし身体的に、また心理的に理解を得られない状況では彼らの 忍耐にも限度があ る事をぜひ理解してあげて下さい。


目次へ




ホ リスティック
獣 医学情報

バ イオメンター
ホリスティック動物病院
Broekhem 65
6301HE Valkenburg
The Netherlands (Holland)
Tel : +31-43-6011418
e-mail : japan@biomentor.org

オランダ獣医と

動 物大家族