バイオメンター動物病院
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ローデシアン・リッジバックの
糞事例


犬 の食糞は非常に厄介な問題です。行動問題と思われがちですが、ホリスティック獣医学的に考えると、食糞が始まる切っ掛けや原因は栄養不足や消化機能の問題 であるケースが多く、それを何年にも渡って繰り返されることで(以下の話にある様な改善を行っても)行動問題として残ってしまった事例が多々ありました

以下に話す2歳になるローデシアン・リッジバックの食糞事例もそのケースでした。

8週目で家族に迎えた頃から軟便・下痢症状を抱えてました。この二年間、考えられる種類の抗生剤やステロイド治療、様々な獣医の療法食、血液検査、精密検 査 etc…医学的に行える検査と治療は全て受けて来たそうです。

しかし結果は全て短期の改善のにみで、再発を繰り返す状態が続き、体重も減少する一方で、いつも食べ物を探し周り、家の中でも全く落ち着きがない多動性障 害的な行動が見受けられたそうです。

さらに厄介なことに(子犬時代に)食糞が始まり、私達の診療所に相談に来られた時には、治らない病気に耐えられない食糞まで加わり(他の獣医の知識では) 治療法も限界となってしまった状況に涙されてました。

私達が行ったことは、
  • 良質タンパクを基本と した炭水化物フリーの缶詰への食事の移行
  • ご紹介したことがある プロバイティックスの4号
  • 牛の膵臓を食事に付け 足す
療法です。
「療法」というほどの内容ではない ですが、子犬の下痢や、成犬の慢性下痢症の相談があった場合に必ず行う方法です。

子 犬であれば缶詰ではなく生食にし、プロバイティックスと膵臓を加える治療をすると思います。成犬の場合は、抗生剤やステロイドなどの化学薬品の長期使用が あり、下痢症状も再発し続け臓器に疲労が見られるケースが多いので、まずは消化しやすい缶詰から始めます。

1週間前に相談に来られましたが今日電話がありました。

電話口で言われた言葉が
「我が子とは思えないくらい別の犬に変化しましたよ。食後も落ち着きが なく何かを探す仕草をしていたのが、食後にゆっくりと休む行動をとる様になり、食べ物を探す異常な行動がなくなくなりました。それに食糞をしなくなったん です!」

食事を変え少し膵臓や胃腸をサポートるす治療を1週間程行っただけで、この2年抱えていた他獣医が治療限界と見なした問題が解決しました。

体重も1週間で500gr増えてました。体重が増えたのも数ヶ月ぶりです。

今後は様子を見ながら徐々に生食へ移行するお話をし、体重をさらに増やすアプローチをおこう計画を立てました。

この事例でも学べる様に、食糞を行動だけの問題としてプローチし対症療法して頂いたとしても、栄養素を吸収できてない身体の欠陥は改善しません。それより も、行動として現れないことで身体的な異変を疎かにしてしまう恐れもあり、動物の健康状態が徐々に悪化していくことにもなりかねません。

家中の家具に噛み付く、おもちゃを食べる、物を噛み壊す、多動性障害なども、もしかしたらこのリッジバックの様に栄養的な問題を抱えていることを伝えたい からかもしれませんので、行動問題としてアプローチするだけでなく、栄養学的にも正しい食事を与える事を同時進行させる必要があると思います。

また私達が伝えしたいことは、長期に渡る治療を行っているにも関わらず、身体的な問題、また行動的な問題が解決できない場合は「治療法(メゾット)が間 違っているのではないか?」と疑問を抱くことで別の道が開けてきますということです。医学的にも行動学的にもホリスティックな視野と知識を持つ専門家を見 つけられることをお勧めします。

正しい知識を持った専門家に出会い、動物達を中心軸とし360度の角度で抱える問題を見る目を持つ事で、根本の原因が見つかり早期の改善を促せますので、 その「正しい知識」を持った専門家を見極める目をご家族も養ってください。


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