バイオメンター動物病院
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生卵の話


卵は犬猫にも栄養たっぷり の食材です。生食や手作り食されている方々はすでに与えられてますが、ドライフード派の方も「卵かけ飯」のような「生食」の習 慣を持った日本人であれば、犬猫のドライフードにトッピングとして使うことには抵抗ないかもしれないですね。

卵には食物繊維とビタミンC以外のすべての栄養素が含まれており、アミノ酸スコアが100であるため良質なタンパク質源です。タンパク質の栄養価は必須ア ミノ酸がどれだけバランスよく含まれているかの指標となる「アミノ酸スコア」で評価されます。卵は理想的なアミノ酸構成ということですね。また、卵の脂質 には必須脂肪酸のリノール酸が豊富に含まれており、その他、ビタミン、ミネラルも豊富です。

卵黄には脂溶性ビタミンであるビタミンA、ビタミンE、ビタミンD、ビタミンKや水溶性ビタミンのビタミンB1、ミネラルの鉄が多く含まれ、卵白にはビタ ミンB2やカルシウムを多く含みます。このように卵には余すところなく栄養素が含まれていいるので、私達の診療所では、1日一個の(質の良い)生卵を動物 達の食事に混ぜるアドバイスを出してます。

あと、コレステロールも含まれているため毎日食べることを気にされると言われる方もいるかもしれませんが、犬猫のコレステロールのお話は既に記事にしてお りますのでHPをご覧ください。(ヒトでも卵のコレステロールと疾病の関係を否定する研究多いです)

さらに日本では生卵の白身は犬には与えてはいけないと断言されている様ですが、これはアビジンという白身に含まれるタンパク質が黄身に含まれるビオチン (ビタミンB郡の1種)の吸収を妨げぐ(結合し排出される)ということから来ている話です。しかしこれは長い期間、生卵だけ大量摂取した場合の話であっ て、1日に一、二個程度ではあり得ないお話だそうです。

さらに、ビオチンは多くの食品に含まれているうえに(肉類、魚介類、きのこ類、種実類)、腸内細菌によっても合成されるので、通常の食生活では欠乏するこ とはないと考えられますので、卵白には水溶性ビタミンも含まれ、熱には少し弱いですので、卵黄に含まれる少量のビオチンのために加熱するのも勿体ないとい う気がします。納豆と生卵の話も同じ理論ですね。



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