バイオメンター動物病院
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冬の体重管理


家の犬達の睡眠時間は、成犬の平均睡眠時間12〜15時間よりも長いです。小 型犬の方が睡眠時間は短いとも言われますが、大型犬達と変わりはないです。

牧場での馬達との運動で結構なエネルギーを消耗するとは思いますが、1日の適度な運動時間が3〜4時間程度です ので、本格的なシープドッグほどヘビーな運動量でもないです。

生食であれば体重1キロあたり20grが平均量(体重の2%)ですが、家の大型犬達は15g(体重の1.5%) 程度しか食べないです。

問題を抱えている訳ではないですが、消化機能が低下し始める年齢である11歳になる北斗には、週に三、四回ほど 微量栄養素と間接用サプリを与えてます。また定期的に生の膵臓を多めに与える様にしてます。

寒い地域原産の犬種であるチェコスロバキアン・ウルフドッグのモナミは、活発な割には身体のエネルギー消耗が節 約的で、ダブルコートであるため保温力もあり、寒い冬でも平均以下の食事量で体重を維持します。

スムースコートで小型犬の逞や絵奈も、大雨の散歩時以外でコートや洋服を着る事はないですが、平均食事量である 体重の2%を1日一回たべるだけで特別冬に痩せるという現象は起こらないです。

これは、日頃から自己の基礎代謝の調節が確りしているため、寒さでエネルギーを消耗する冬に使う基礎代謝のレベ ルを必要以上に消費せずにバランスを持たせているからだろうと思います。

日頃からの運動で筋肉を鍛えているため保温力もあり、余分な脂肪を燃やして体温をキープする必要もないからで す。

マイナス温度になる事が多いオランダですので、そういった時には食事中の脂肪分を増やします。

冬に犬が痩せてしまうと悩んでいる方もいるかと思いますが、体重をキープさせる鍵は十分な脂肪摂 取と筋肉強化です。

糖質を与えることで体重管理をする方が良いと思っている方も多いとは思いますが、実は脂肪摂取の方が効果がりま す。

また低タンパク食で犬の攻撃性が減らないお話しの中でもお話しした様に、過剰な糖分摂取によって起こる身体的な 異変が多いため、糖質の消化が苦手な狼の遺伝子に近い体である子達には勧められない食事です。

与えた脂肪分を確り消化し吸収できる為に重要なのは膵臓の機能です。そのため寒い時期に脂肪分を増やす場合に、 生の膵臓を多めに与える事で消化機能をサポートで来ます。

生の膵臓が手に入らない場合は、膵臓を含んだサプリがありますので、それを利用してもいいかと思います。

冬に痩せるというのは実は野生の決まり事であり、動物達だけではなく我々人間にも大きな意味のある事です。

春から夏にかけて豊富な食糧供給による消化器官への負担を冬にリセットする面や、溜まった毒素や老廃物を春が来 る前にデトックスするのも冬の役目です。

冬に太ってしまう犬達もいる様ですが、寒いという理由から運動量が減ったり、室内の温度が高すぎでエネルギー消 耗が足りてない事が大きな原因ですので、運動量を増やしたり、活動量にあった食事の量(夏より減らす)に変えた りする工夫が必要になってくるかと思います。

また太り易い子はへの洋服の着用は基礎代謝を低下させてしまいますので、なるだけ自然のままの姿で散歩をさせて あげることがダイエットする際に役に立つかと思います。特に大型犬の肥満は、関節への悪影響などもあるので、冬 でも確り筋肉強化を行うことが大事です。

🔸冬に痩せる子へのアドバイス
  • 脂肪 摂取を増やす
  • 膵臓 を与える
  • 微量 栄養素サプリを追加する
  • 消化 器官のサポートにプロバイオティクス追加
  • 生食 では異常に痩せてしまう子には、良質な(動物性素材が60%以上である)フードを追加
  • 服を 着せるのは日本の皆さんは行っている様ですね


🔹冬に太る子アドバイス
  • 外で は洋服を着せない
  • 運動 量を増やす
  • 運動 量が減っている場合は食事の量も減らす
  • 食事 を減らす分、微量栄養素を追加する
  • クレ イや活性炭でデトックスする
  • デ トックスする場合に良質な脂肪を適量与える
  • 糖質 を断つ
  • 間食 を減らす
  • 食事 の後に脳の満腹中枢を刺激するため噛む行為ができるものを与える
  • 断食 時間が16時間になる様な食事のパターンにする


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