バイオメンター動物病院
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インフォームド・コンセント


肛家族中心の獣医療 という理念は、家族中心的なコミュニケーションをとることで望ましい医療面接のスタイルが 形成されるとインフォームド・コンセントです。

家族のニーズ,希望,視点,観念を考慮し、家族が治療を熟慮し決断に参加するよう支援し、家族-獣医関係におけ る共同作業を推進する「獣医と家族のパートナーシップ」であるという概念です。これは医療側が積極的に家族との 対話を行い、説明と質疑応答を繰り返し、医療側と家族が共同で意思決定を行い、結果責任をも共有する形です。

日本獣医師会も「診療に関する十分な事前説明を行うことが小動物医療サービスの重要な要素であるとの認識を持つ 獣医師と、診療に関する懇切丁寧な事前説明を受けて診療内容を決定したいと望む飼育者とが相互に信頼して協力 し、飼育動物に良質で適正な小動物医療を施すことが極めて重要である。」と指針つけされてます。

しかし家族と獣医の関係は,両者の間の医学的知識の差により、常に家族が不利な立場に置かれているのが現状で す。専門職による支配的な行為が、家族-獣医関に情報の非対称性を生み出しており、家族の不安や不信感の原因と なるケースもあります。実際,権力を求める傾向にある医療側が、情報提供を差し控える(または家族が理解不可能 な説明を行う)可能性が高いことも研究で解っているようです。

オランダ人は物事をハッキリと述べる国民性を持ってはいますが、それでも支配的に事を進め不必要に家族を避難す る獣医との会話に戸惑いを隠せないご家族も多く、特に生食を実践している家庭、また出来るだけ化学薬品の使用を 控え自然治癒力を強化する治療、対症療法を指摘し原因療法を希望される家族にとっては、それを推進しない、また は批判する獣医との意見の違いが衝突に繋がり、遠方で他獣医に掛かっておられる場合などで、私達に電話相談され る方が多いです。

私達が行うことは「家族中心の獣医療」の実践に不可欠な「家族側の能力」向上です。ご家族の医学基礎知識、獣医 との面談術、また意思決定能力をアップさせることで家族が対等の立場で獣医と情報交換ができる様になります。

家族側の能力向上で重要なことは
▶︎診断内容が症状を述べているのか他に原因があるのか見極める
▶︎診断や治療法への質疑応答を理解するまで要求する
▶︎選択可能な他の治療法を調べる
▶︎提案された治療が原因療法であるかを知る
▶︎薬品名や副作用、予後を熟慮する
▶︎観察する目を養う
▶︎質問事項、不安な感情などを正直に伝える
▶︎家族の方針(生食など)の提示
▶︎家族が意思決定する決意

などです。

この家族側の能力をアップさせるために重要なことが自己学習です。医学的基礎知識を持つことで最終的に自分で決 断する状況が作れます。

今回はこの「自分で決断」というお話で大きく飛躍されたマルちゃんのママさんをご紹介します。2ヶ月程前にご相 談を受けた時は「不安、不信、迷い」を抱えておられ、我が子の状態も予想に反して悪くなり悩まれてました。

幾度となく会話をさせて頂き、近所の獣医の面談で腑に落ちない内容などを伝え、最終的に私達が掛かりつけの獣医 だったらどうするか?というアドバイスを出しました。

幸いにも相談した、自宅からちょっと遠い別の獣医師の対応が素晴らしかったこともあり、今後の掛かりつけ医を、 少し遠くても信頼できる獣医にされる事をお勧めしました。

数日後、エネルギッシュな文章で「決心しました」と連絡を頂きました。

そこには、まるちゃんを苦しめる駆虫薬を今年は無しにするという決意が書かれてあり、掛かりつけ獣医の支援のも とで、自己学習しながら慎重に対応して行かれるという意思決定の内容でした。

さんの投稿をご覧になると書かれてあります、母の強い決意が!親として迷いを捨て自信に満ちた大きな成長を遂げ られた力のこもった言葉です。

「決意」とは、問題を直ぐに解決する事ではなく、ご自分が抱えている迷いや不安、不信感に耳を傾け、その問題を 解決するために方針を決め改善に向けて動き出すことであり、獣医との関係が「家族中心の医療」となるよう自己学 習を始めることです。そこから徐々に細かい部分を調節しながら満足のいく育て方、予防法、治療法を見出していき 「自分で決断」することが可能となる第一歩です。

各家族、生活環境が違いますから、決断内容は其々違います。大事なのは、他と比べるのではなく自分の状況に目を 向け、他人の意見に振り回されず自分の意思を持ち、我が子と相談することで不安が消え解決策が見えてきます。

ここオランダからホリスティック獣医学に関する情報をシェアするのは、この「家族側の能力」と「獣医とのコミュ ニケーションスキル」をアップさせるサポートが出来ればという願いからでもあります。

私達に与えられた、愛する我が子達との限られた時間を大切にする為に、いつの日か愛する子を見送る時にベストを 尽くしたと自分に言え、後悔のない時間を過ごせる様に、私と獣医の主人に出来る事があれば、惜しみなく情報を提 供したいと思っています。

皆さんと掛かりつけ獣医師達とのパートナーシップが家族中心の獣医療であることを心から祈っております。

千葉獣医師会の倫理綱領に
「獣医師は人と動物の絆を尊重し誠実さとやさしさをもって獣医療の内容をよく説明し信頼を得るように努める」と あり、注釈において「言葉づかいや態度で、治療内容や人格まで疑われることの無きように心掛けることが大切であ る」と述べられていた

日本獣医師会のインフォームド・コンセント徹底宣言
動物医療におけるインフォームド・コンセントとは、受診動物の病状および病態、検査や治療の方針・選択肢、予 後、診療料金などについて、飼い主に対して十分説明を行ったうえで、飼い主の同意を得ながら治療等を行うことを 意味します#消極的な懐疑者でもいけない」

#獣医と本心で話したい人多いらしい
#でも怖くて出来ない人も多いらしい
#対症療法と原因療法の違いを知るのは大事です


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