バイオメンター動物病院
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腸内微生物の花


腸内微生物は動物やヒトの体の中に生きている生き物です。

馬や牛、羊達の様な草食動物にとっては、この腸内細菌との共存に支障が起きると命取りになり得るくらい重要な存 在です。

勿論、私達人間や肉食動物達の体の中でも非常に重要な役割果たしてます。

腸内細菌はさまざまな物質を分泌し、免疫力や自律神経、最近では筋肉にまで影響を与えているといわれています。

微生物達には、各自の役割があるため、種類が減ったり多様性が失わてしまうと、病気や体調の不良につながりま す。

雑食や草食動物達にとっては、発酵により腸内で短鎖脂肪酸を得るために、それを分泌する微生物の餌となる食物繊 維の摂取が大事だと言われますので、

そうしてもその話を犬や猫に当てはめて話をしているサイトが多い様です。

しかし、犬や猫は、人や馬とは消化の構造が違い、そこに住む微生物達の種類も違います。

オラダンのワークニンゲン大学の研究では、犬や猫達の腸内には動物性繊維を分解し短鎖脂肪酸を分泌できる微生物 が存在することがわかっていますので、

わざわざ腸の長さが短い犬や猫達に、消化の悪い食物繊維を与える「必要性」は実はあまりないと言えそうです。

先日12歳で亡くなった超大型犬の北斗は16週齢から生食100%でしたが、野菜の摂取はゼロでした。

野菜を使わないローフードモデルを行ってますし、試しに与えも食べなかったです。

ただ、こういう事には個体差はありますから、野菜を食べても大丈夫な子もいれば、野菜を混ぜた方が良い便する子 も居るでしょうし、ちょっとの野菜で調子が悪くなる子いますので「野菜はだめ」という単純な言い回しは私達はし ないです。

何が我が子に合うのかは、我が子と相談しながらご家族が決めることですし、

食べても調子が良いのであれば、それで良いし、食べないなら無理して与える必要もないという事です。

そこをあえて

「野菜混ぜる派 VS 野菜混ぜない派」 

で口論する生食派の人達もいますが、育てている犬や猫が違うんですから、言い争っても無駄なだけだと私達は思い ます。

一つの情報が全ての動物や人の当てはまる訳ではない事を知っておくのは大変重要だと思います。

どこかで「生肉はだめだ」と読んだ人が、インスタ上で生肉を犬や猫に与えている人に、「生肉ダメだよ」、という コメントを残すという事が多い様ですが、

ダメだと言った人が育てている犬猫は、生食している犬猫とは腸内に生息する細菌の数も種類も違いますので、生肉 で下痢するのかしないのか?という結果が違ってきますから、

ダメなのか、ダメじゃやないのか?

もしくは

まだダメなのか、もう大丈夫なのか?

という疑問への答えにも個体差があり、健康の度合いにも差があり、個体自身でも消化できなかった事が食事改善で できる様になる、という状況変化があります。

生食をやってみたいと思われている皆さん、最初は消化できずに下痢や軟便になることもあるかもしれませんが、

腸内デトックスやサプリ、プロバイオティクスを上手に併用し、根気強く続けることで、

我が子の腸内細菌達のバランスが戻り、その形態がお花畑(フローラ)のように見えることから“腸内フローラ”と いう名前が付いた様に、我が子の腸内にも微生物達の花が咲き、

免疫力アップ、消化力アップ、吸収力アップ、治癒力アップという貢献を受ける収穫ができます。

もちろん、腸内フローラを犯す様な化学薬品を不必要に使わない様にすることも重要なポイントです。

全てはバランスが大事です。

私達がオランダの診療所で使っているプロバイオティクス製品は日本製ですが、これには数多くの微生物が含まれて おり、それを摂取する個体の腸内環境により、働く微生物達が違ってきますので、様々な効果を発揮するものだと言 えます。


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