|
発情期の体の異変 メスの絵菜は、二回目のヒートの後に少し偽妊娠があり、気持ち的に落ち着かない様子で鶏のおもちゃを咥えながら ピーピー鳴いて歩き回り、巣となる場所を探す行動がありました。 三回目からは、性ホルモンの調節を上手にできる様になった様で、本能だけに左右されず、置かれた状況を冷静に判 断でき、自分が妊娠してないし、群れには子犬はいない事を認識できているかの様な印象を与える落ち着きでした。 狼の群れにいる雌達が同時期に偽妊娠になるのは自然な事ですが、アルファーの雌が妊娠しない時もあるので、野生 ではそういった状況でも上手く調節できる能力がきっとあるんじゃないかと思います。 私達の診療所でも、体調を崩すほどの偽妊娠がある子達が相談に来ますが、食事から糖分をなくし、良質な脂肪分を 増やすことで改善するケースが多いです。 それでも偽妊娠が重度の場合は、チェストベリーハーブのチンキや漢方の桂枝茯苓丸のチンキを処方すると、早い子 で次の日には症状が軽減する事例が多いです。 雌達がシンクロしながらヒートしている最中は、オス達も落ち着かない時間を過ごしてますので、血糖値のアップダ ウンの原因である糖分を与えず、同じくチェストベリーで緩和させるます。 オスの逞は少食な子ですが、これも性ホルモンが関係していると予測されます。 二、三ヶ月に一回くらい、夜中に震えて吐き気を催し、殆ど寝れないという日がありますが、これも性ホルモンによ る影響だというのが分かってます。 その夜が来るのも、その日の逞の行動で予想がつきます。 やっている事といえば、オスの大型犬である北斗を、雌を相手にしているかの様な仕草で舐めまわし、腕にマウント して見せる交尾行動です。 その夜に食事を取らなかった場合は、100%眠れない夜になります。 前回の記事と少し関係する内容ですが、性ホルモンで交感神経が活性化されるため以下のような症状が起こっている 可能性があります。
🔸そんな時の対応法は
そんなに性ホルモンによる悪影響を受けているのなら去勢しては?と思う方もいるかもしれないですが、 実は同じ様に性ホルモンにより自律神経のバランスを崩していたオス達が去勢された事例で、抱えていた症状(食事 を取らないなど)は緩和されましたが、自己免疫疾患を発症したというケースが数件ありました。 逞もそのパターンになる可能性がかなり高いため、二、三ヶ月に一回の夜中のみの症状であれば、逞の場合はもっと 重症な疾病が発症するリスクがある去勢をせずに、この性ホルモンと上手く付き合っていく方がメリットがあると判 断しました。 |
目次へ |
ホリスティック 獣医学情報 |
バ
イオメンター ホリスティック動物病院 Broekhem 65 6301HE Valkenburg The Netherlands (Holland) Tel : +31-43-6011418 e-mail : japan@biomentor.org |
オランダ獣医と 動物大 家族 |