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子犬の離乳食に生食 子犬の離乳食は、生食であれば3週齢から始められるというアドバイスを私達は出してます。勿論、離乳のタイミン グは子犬達の発育状態や母乳量・子犬の数な どに関係して決まってきますが、三週齢から始めても問題ないという事です。 現に三週齢から乳歯が生えてきますし、母犬の食事への興味も出始めますので。また大型犬ですと子犬の数も多いの で母乳の量が足りなくなるケースが多々あ り、3週齢からの離乳食を始める事で母犬への負担を減らせます。 狼の習性を見るだけでも、やはり2週間半から3週目くらいから(狼の場合は)母親が嘔吐した物を離乳食として与 え始めますし、3週齢頃に穴から外へ出る時 期ですので、その辺りに落ちている骨なども子達自身が食べている事もあるのではないかと思います。 離乳食を始めるのが早すぎると子犬の腸内の防御が完全でない為、食べるタンパク質でアレルギー体質になるという 意見を持つ方もいると聞きました。これは、 離乳食に犬に合わないドライフードを使うケースからの話ではないかという気がします。 グルテンや過剰な炭水化物、酸化した脂質が含まれているドライフードを生まれて間もない子に与えてしまう事で腸 内の粘膜に隙間ができ、リーキーガット症候 群が発生する可能性がもあり得るな〜という感じがするからです。 体は当然、入るべきでない物が侵入してくることで、それを排除すべく免疫機能が働きますますのでリーキーガット 症候群によりアレルギーをはじめとする免疫 系への影響が出始めそうです。 またその延長で膵臓機能の発達にも支障が起こり始めるのも何となく予想できます。膵臓の話はまた今度。 余談ですが、脂肪を取りすぎると膵炎になると思われてますが、あれは酸化した脂肪を取りすぎるからで、動物性の 生の脂肪では有り得ない話だと思います。 子犬の腸内の粘膜に隙間があるのは生後48時間の間だけです。これは母犬の初乳の中にある大きな分子のタンパク 質をそのままの形で吸収するためです。 このシステムのおかげで母犬からの移行抗体を自分自身の抵抗機能に直ぐに活用できるようになってます。その子犬 の特殊な腸内の能力が生後48時間以降には 急速に低下し腸壁は閉じていきます。これが生後48時間以内に初乳を飲ませることが重要だという理由です。 初乳の中には、タンパク質を分解消化するシステムを阻害する物質が入っており、初乳中の移行抗体が胃で分解され ずにそのまま大きい分子のタンパク質の形で 子犬の腸へ吸収されるようになっているのもそのためです。 実際、6週齢の子犬達の抗体検査をワクチチェックで行いましたが、ブリーダーさんが言う「この子は初乳を飲めて ない」という子の抗体の結果は陰性でした。 他の兄妹の抗体が最高点でしたので、この初乳の効果が確認できます。 ブリーディングをする際に忘れてはならない事はエピジェネティックスの効果です。生食で成長し妊娠し出産した母 犬を持つ子犬達は、既に子宮内で母親の免疫 情報、栄養素の情報、またそれを消化し吸収するシステム情報等を受け取っており、母犬や父犬が生食で育ち繁殖し て生まれた子犬の身体は、何に対しても抵抗 性が備わっていると言っても過言ではないと思います。 オランダにも父母共に生食で育て、子犬を繁殖されてるブリーダーが沢山いますが、ドライフードを使っていた時期 と比べる値、生食の親達から生まれた子犬達 の均等性が素晴らしいという方が多いです。 またやはり3週齢から生食を取り入れる方が多く、特に子犬の数が多い大型犬の母親のコンディションを低下させず に済み、子犬達の成長も順調だという経験で す。 アレルギー疾患の発症にも遺伝的要因と環境的要因の両方が関与するため、その両者の橋渡しとなるエピジェネ ティックスという概念が今後のブリーディングで は重要になってくると思います。 私達の経験医学から言えることは、アレルギー体質になるのは体に合わないドライフードと過剰ワクチン、過剰駆虫 薬投与などが原因である事が多く、生後3週 目から生食で離乳される事が原因ではないです。 離乳食用の生食は用心の為に放牧動物が良いですが、普通のお肉でも大丈夫な子は多いです。家の子達は普通の肉で した。 |
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