バイオメンター動物病院
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シニア動物達の食事


シニア動物達の食事に関しホリスティック獣医学の視点からお話します。

シニア達の治療は、置かれた状況や抱える疾病により変わってきますが、シニア達に多い腎臓病、肝臓病、皮膚病、内分泌疾患、腫瘍のような疾病の主な原因は 慢性の栄養不足と脱水症状であり、さらに今まで投与され続けたワクチンや駆虫薬の副作用による慢性の臓器ダメージです。

◆シニアにかかわらず猫犬達の健康管理で病気の原因となるのが
  1. 動物の生体に会わない 食事
  2. 過剰な化学薬品投与
  3. ストレス
  4. 運動不足
  5. 脱水

◆ 上気の 慢性化によるシニア達への影響が
  1. 長期の栄養不足で人に もある「新型栄養失調」
  2. 化学薬品による臓器ダ メージの増加+臓器の解毒作用低下
  3. ちょとしたストレスに よる免疫低下や内分泌疾患の発症
  4. 運動不足による新陳代 謝の低下と関節や筋肉の衰え
  5. 慢性的な水分不足によ る、特に腎臓への影響

などです。

私達の診療所にも、他で処方された療法食や、質の悪いシニアフード、偏った手作り食により、体力や気力、免疫低下が起こり、抱えていた病状の悪化や、新た に別疾病を発症する状態となり相談に来られる家族が後を絶ちません。

今回は食事のお話ですが、私達はシニア犬や猫(猫は「食べない」こともありますが)であっても、生食を消化できる子であれば迷わず移行させます。

腎臓病療法食を処方された子であっても、良質のタンパク質が含まれる生食を適量取ることで他の必須栄養素も補え、水分補給にも繋がり、腎臓機能のさらなる 低下を防ぎ、体全体の細胞の再生修復を促し、最終的には腎臓や他の臓器に好影響が出ます。

腎臓病の場合は、食べるタンパクの「量」ではなく「質」が非常に重要だというのが私たちの意見です。

他の臓器にしても、再生や修復を行う際に必要な栄養素を摂取させる事で、シニア達でもバイタリティーが戻り、それを切っ掛けに全身状態や検査数値も改善し ていくケースを何件も診てきました。

体に必要な栄養素は、タンパク質、脂肪、微量栄養素ですが、その中でタンパク質は体の15~20%を占めており、これは約60%の水分を除いた重量の半分 に当たります。

このタンパク質によってDNA、細胞、臓器や筋肉、毛や爪、ホルモンや酵素、神経伝達物質や免疫物質などが作られており、赤血球の中のヘモグロビンの材料 でもあり栄養素の運搬役もタンパク質が行います。筋肉や臓器など、目に見えない部分でも古くなったものは分解され体外に排泄され、食事から摂取した新しい タンパク質を利用して再生しています。

体にとって大きな役割があるタンパクの質を表す尺度の中で重要なのが、生物価(Biological protein Value)というものです。これは食べたものがどれだけ体から排泄されずに使われているのか?ということを表すものです。

例えば鶏卵の生物価は96%であり乳清(ホエイ)はなんと104%です。ヨーグルトの上部に溜まる液体も乳清ですね。生食のタンパク質の生物価もフードに 比べるとかなり高いです。

人工的に必須アミノ酸をバランスよく配合して動物に与えても、同一組成を持 った食材のタンパク質の栄養価には及ぼないことは既に分かっており、乳清蛋白や鶏卵、生肉のような食材は栄養価値としては最高のタンパク源です。

臓器の衰え、筋肉の衰え、関節の衰え、免疫の衰え、そういった異変は、老化によって起こるのではなく、上記した不足と薬品過剰によって発症する、もしくは 老化する時期が早まってしまうケースが多いです。

症状別に行うことは異なりますが、シニア達に多い疾病を基準に行う であろう治療内容としては以下になります。
  • 食事を生食もしくは良 質な缶詰に変更
  • エネルギー源である脂 肪分を増やす
  • 消化器官への負担を減 らす為に給餌回数を増やす
  • 食材は細かくして与え る
  • 化学薬品投与をゼロに する(ワクチンも駆虫薬もシニアには毒です)
  • 水分補給をさらに促す
  • デトックス強化
  • プロバイオティクス
  • 漢方(肝臓や腎臓病 に)
  • 関節用サプリメント
  • ビタミンB群サプリ (脳や神経、肝臓の為)
  • 微量栄養素補足
  • CBDオイル
  • 過剰な野菜や炭水化 物、サプリ、ハーブを減らす(消化の負担となる)
  • 自然薬の鎮痛剤
  • 重度の関節炎には QOL向上の注射(短長効果ステロイド剤、鎮痛剤、アナボリックステロイド、ビタミンB12、A、D3のミックス)

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