|
狼とブルーベリーの話 狼とブルーベリーの研究の話をします。狼犬モナミが物乞いするのは、かなり特 別で高価な肉製品を人が食べている時だけです。 モナミは炭水化物も野菜も全く食べないですし、オオカミが食べていると言われるブルーベリーも口にしないです。 オオカミのブルーベリー摂取の話は、2017年の夏にVoyageurs Wolf Project の野外生物学者であるAustin・Homkesが、Beaver Meadowで、オオカミが子犬に餌を与えているのを見た事に始まります。 母オオカミが食べ物を逆流させて子犬に食べさている姿に遭遇し、オオカミ達が食べ終わった残り物を調べた際にブ ルーベリーを発見したそうです。(残飯に残っていたということは結局は子犬も食べ残ししたということでもある が?) 「なぜオオカミがブルーベリーを食べるのかという答えを正確に理解するためには、オオカミに尋ねる必要がある が!」 と言いながらも、結局この研究者たちは、オオカミがベリーの栄養的価値を最大限に活用するために食べるという結 論に達したというとです。 しかしその結論へ達する経過は、私達が見た情報の中には詳しくは書かれていませんでした。 何故そういう結論になるのか?が大事だと思うのですが詳しい解説はなかったです。 研究者たちは、オオカミが肉食性を補う必要があるときにベリーや他の種類の果物を消費することを以前から認識し ていましたが、ボエジャーズ国立公園で調査した8つのオオカミの群れの7月の食事の83%にブルーベリーが占め てあったと報告してます。 研究者達が出した結論は、ブルーベリーは低カロリーで抗酸化物質やビタミンC、ビタミンKや食物繊維が豊富に含 まれており、これらの利点が免疫システムをサポートし、オオカミの子の健康に良い影響を与えるからではないかと いう内容です。 しかしその後、 「オオカミが子犬にブルーベリーを与える理由は、単純に利便性や味のためかもしれないし、これに対する真の答え は分からない。」 とも述べてました。 また、「オオカミは肉食であるため、勿論果物や野菜よりも常に肉類を選択する。ただし、肉の供給源が不足してい て、餌を与える子犬が多い場合は、ナッツ、ベリー、果物で食事を補う。」 という事も発言してました。 またリンゴやナシなどの果物や、ラズベリーやブルーベリーなどの果実がオオカミに食べられていることも確認され ていますが、それは水分補給のために果汁を飲むことが理由だという推測もあります。 オオカミは常に水源を探す代わりに、果物、ベリー、ミミズ、昆虫などのから水分を得るそうなので、周りに水源が あまりない場合、ベリーや果物は生き残るための水分補給源だという説もあります。 なぜオオカミがベリーを食べるのか?確かなことは分からないと研究者達は断言しており、水分の必要性、または近 くにあるという便利さのいずれかであると推測されるとも述べてます。 いろいろな説があっても結局我々人間は、なぜオオカミがベリーを食べたいたのか?という答えへの明確な結論は出 せない様です。 私達としては、狼犬のモナミの行動から、オオカミがベリーや果物を食べる理由は、 肉の供給源が不足していて、餌を与える子犬が多い場合や、自分が空腹であるためナッツ、ベリー、果物で食事を補 うという説が最も有力の様な気がします。 だから狼犬の最汝美や、狼とはかけ離れた外見を持つジャックラッセルの逞や絵菜までも、食べ残す程の肉の供給あ るので、野菜や果物を食べないんだろうと思います。 またオオカミが我が子にベリーなどを食べさせる理由には、将来その肉の供給源が不足している時に、ベリーを食べ る習慣を幼いことからつけさせるためであり、いわば「生き残る為の知恵」なんじゃないかとも思います。 実は、その研究で撮影されたベリーを食べているオオカミの映像を見ましたが、その行動から、 「沢山あるベリーの中からいくつか選んで食べている」 様子が伺えました。 さらに別ルートで詳しく調べてみると、 「熟したベリーには虫が沢山つくため、その虫をタンパク質源として食べるのが目的ではないか?」 という説もありました。 昆虫や虫をタンパク源にしている例で、ヘルズ・キャニオンのオオカミは必要カロリーの10%をバッタから得てい るという研究結果もあり、 毎日10%のカロリーをバッタで補給しているなら、これはかなりのものだという話です。 そのオオカミの糞を分析してみると一夜の食事で少なくとも181匹のバッタを食べていたとありました。 ですので、熟したブルーベリーにつく「虫」が実は目的という説も有力です。 勿論、何か身体的な異変を感じて、抗酸化物質、ビタミンC、ビタミンKを含み、腸内寄生虫駆除にも役立つ成分を 持つブルーベリーを食するオオカミもいるかもしれませんが、これは生薬やサプリとしての役割を担っており、食材 として毎日食する物でははなく、必要な時期というものがあるはずです。 ましてやブルーベリーや果物、野菜なども、自然界の中では育たない時期に、そういった物を犬に与えるのは、『旬 のものを食べる』という自然界の掟に反しているので、ちょっと与え過ぎなんじゃないかという気もします。 オオカミとブルーベリーの研究内容を読めば読むほど思うことは、 オオカミがブルーベリーを食べる理由が、ブルーベリーの栄養価値にあるという結論になぜなるのか? ということ!
|
目次へ |
ホリスティック 獣医学情報 |
バ
イオメンター ホリスティック動物病院 Broekhem 65 6301HE Valkenburg The Netherlands (Holland) Tel : +31-43-6011418 e-mail : japan@biomentor.org |
オランダ獣医と 動物大 家族 |